【新たなロボット開発のフロンティア】ROS2に触れてみた!ってかROS2って何?という方も必見!
はじめに
最近、ロボット業界で話題のROS2(Robot Operating System 2)を触ってみたので、忘れないうちにアウトプットも兼ねて、ROS2の魅力や使い方についてご紹介したいと思います。
今回の記事では、ROS2の基本概念から、実際にシステムを作成してみた体験談まで、解説していきたいと思います。
そもそもROS2って何?
ROS2(Robot Operating System 2)は、オープンソースのロボット開発フレームワークで、ROS1の後継バージョンです。
ロボットの制御やシミュレーション、通信など、ロボット開発に必要な機能が豊富に用意されており、研究者や開発者にとって非常に便利なツールです。
当社で使用した際には、LidarセンサーやIMU9軸センサーのようにロボットの目や位置感覚を司るセンサーモジュールを使用したときにROS2を触りました。
ロボットオペレーションシステムっていう名前でちょっとワクワクしますね。
ROS2の特徴
分散アーキテクチャ:
ROS2は、複数のノードが相互にやりとりをしながら動作する分散型のアーキテクチャを採用しています。
これにより、大規模なシステムでも柔軟に対応することが可能です。
要は、処理を分散させることで処理の効率化を図ってできることを多くしているといった感じでしょうか。
ロボットの処理を担うオペレーションシステムということなので当然と言えば当然の構造なのでしょう。
セキュリティの向上:
ROS2では、前のバージョンであるROS1に比べ、セキュリティが大幅に強化されています。
機密性や完全性、可用性を確保しながらロボットシステムを構築できます。
開発者にとってはありがたいですね。
パフォーマンスの向上:
ROS2は、リアルタイム性や通信性能が向上し、より高速な処理が可能になりました。
これにより、複雑なロボット制御タスクもスムーズに実行できます。
現実世界に適用できるようなロボットなのに動作や処理の遅延は致命的ですよね。
永遠のテーマなのかもしれませんが、パフォーマンスの向上があるのは嬉しい限りです。
ROS2での開発の手順
ROS2の基本的な開発手順はざっくりと以下の通りです。
環境の構築:
まずは、ROS2のインストールや設定を行います。
やはり公式ドキュメントに従って進めることがおすすめですね。
特にROSはバージョン(それぞれ個別の名前が付いている)によって対応するOSも違うということで初見ではかなり難しいのではないかと思います。
自分が触っている環境(OS)のバージョンを確認して開発環境を整えましょう。
パッケージの作成:
次に、自分のプロジェクト用にパッケージを作成します。
パッケージは、ロボットの機能やコンポーネントごとに分割されたモジュールのようなものです。
ノードの開発:
それぞれのパッケージ内で、必要なノードを開発していきます。
ノードは、ロボットシステムの基本単位で、それぞれが特定のタスクを担当しています。
トピック、サービス、アクションの定義:
ノード間でデータをやり取りするために、トピック(メッセージのやり取り)、サービス(リクエストとレスポンス)、アクション(フィードバックを伴う長期的なタスク)を定義します。
ノード間の通信:
ノード同士をつなぐために、トピックやサービス、アクションを利用して通信を行います。
これにより、複数のノードが連携して動作するシステムを構築できます。
テストとデバッグ:
開発したシステムが正しく動作するかを確認するために、テストやデバッグを行います。
これには、シミュレーション環境やデバッグツールが役立ちます。
本番環境へのデプロイ:
最後に、開発したシステムを実際のロボットやシステムにデプロイし、運用を開始します。
実際にROS2を使ってみた感想
私自身がROS2を触ってみて感じたのは、そのスケーラビリティと汎用性の高さです。
また、公式ドキュメントが非常に充実しており、初心者でも手軽に取り組める点が魅力的でした。
さらに、ROS2のコミュニティが活発であり、知識や経験を共有し合える環境が整っているため、学習や開発が効率的に進められます。
やはり今から拡大が予想される分野といったところでしょうか。
まとめ
今回は、ROS2に触れてみた体験をもとに、その概要や特徴、開発手順をご紹介しました。
ROS2は、ロボット開発を効率化し、より高度なシステムを構築するための強力なツールです。
これからもROS2を活用して、さまざまなロボットプロジェクトに取り組んでいきたいと思います。
興味のある方はぜひ、ROS2を試してみてください。
次は実際に触った感想だけでなく、開発環境の整備(ROSインストール)からLidarセンサーを動かすといった具体的な開発の様子をあげられたらと思います。